デュエルマスターズカード、
略称『デュエマ』と呼ばれているカードゲームがあります。
このデュエルマスターズカードを含むトレーディングカードゲームは、
1993年に発売されたアメリカの『マジック:ザ・ギャザリング』を
皮切りに、日本でも『遊戯王OCG』や『ポケモンカードゲーム』など
既に20年以上多くの子供たちが楽しんできた遊びです。
このトレーディングカードゲーム。
それぞれ種類によってルールがあるのですが、
それだけではなく、カード毎に特性や特技といったものが設定されていて、
大人でも直ぐに理解するのが難しかったりします。
ねこ屋じゅくでは、今年の春から、勉強の一環の特別活動として、
デュエルマスターズカードを取り入れました。
何故、数あるトレーディングカードゲームの中から
デュエルマスターズカードを選んだかというと、
1つは、カードに書かれている文章量が多く、カードの種類が多いこと。
2つ目に、カードを販売しているショップで安価に大量のものが販売されていたこと。
3つ目に、カードショップ内の対戦スペースや公共の児童館、公園などで遊んでいるお子さんが多かったこと。
4つ目に、比較的対戦ルールが解りやすく、幅広い年代に適用可能だったこと。
などの理由からでした。
また、今までねこ屋じゅくでは主に競技かるたを息抜きをしながら学べるものとして、
お子様たちに導入、指導してきたのですが、
今年はコロナウイルスの影響から、ソーシャルディスタンスや換気といった
感染予防対策をとる必要があり、札を並べるスペースや相手との距離が規定されている
競技かるたをする事が難しかったこともデュエルマスターズカードを導入した
大きな理由でした。
ねこ屋じゅくは完全少人数制のため、対面で行うトレーディングカードゲームでも
ある程度の距離をとってコミュニケーションをはかりながら遊ぶことが可能でした。
では、具体的に『デュエマ』にどんな学習効果があるかというと……
①他者とのコミュニケーション能力が身につく
最低限のルールさえ把握していれば、気軽に遊ぶことができるため、
会話をすることが苦手な方でも、共通の話題が出来、ゲームである以上
「お願いします」や「ありがとうございました」などの礼儀、声かけ
を交わすことが出来ます。
②ルール把握、規則に倣った行動の演習が出来る
ルールに則って行動すること、手番が回ってくるまでの間、相手の
行動をよく見ながら待つこと、といった学校教育で学ぶ社会性を遊
びながら練習出来ます。
③文を読む、読解能力が向上する
小さな字で書かれた文字を読まなくてはならず、また書かれた内容を
理解しないと必ず負けます。また、自分のものだけでなく、相手が出
してくるカードも初見で理解しなくてはならたいため、自然と読解能
力が上がっていきます。
特に、国語が苦手なお子様には、抵抗感を与えずに《読む》ことを練
習することが出来ます。
④戦略を考えることで、思考力が向上する
将棋やチェスといったボードゲーム同様、次に何を引くか分からない
運要素もある中で、戦略をたてることが必要となるため、相手の思考
も考慮しながら、勝ちまでの道筋をたてることが自然と出来るように
なっていきます。
⑤デッキを構築することで、創造力、論理的な考え方が向上する
40枚で構成されるデッキを選ぶことが必要です。勿論、好きな絵柄
だけで選んだところで、一向に場に出せなかったり、何の効果も得ら
れなかったりすることもあります。戦略性にもつながることですが、
都度何を選んで、どう強くしていくかを考えることで、論理的に考え
る力を伸ばすことが出来ます。
以上の効果を期待し、取り入れたこの『デュエマ』。
まだ導入して然程の時間が経っていないにも関わらず、
ねこ屋じゅくの子供たちは夢中になり、今では各月で
「ミニ大会」を開いています。
いい息抜きになることもさることながら、特に国語や数学の文章問題
などの読解が必要となる時にスムーズに問題に臨め、正答率があがる
等の成果が出ています。
発達に遅れの見られるお子様や国語に苦手意識が強いお子様は、
国語の勉強となるとどうしても確実に点数が取れる漢字の練習に
学習が偏りがちになります。
更に昨今は、テストの問題において、ただ単純な読み取りをして
書き出すだけの問題ではなく、自分で考えて書くことを求められる
ことも多くなっています。
国語の学習方法に悩まれている方は是非『デュエマ』を取り入れて
みることをお勧めします。
そして、その際には是非親御様も一緒にやり方を学んでいただき、
感染症が心配される現状でも、どこかに出掛けずとも楽しめる
カードゲームを通して、お子様とコミュニケーションをとって
いっていただけると良いと思います。