発達障害とは、脳機能の発達にかたよりが生じ、

身体や、学習言語行動において一連の症状

を持つ状態といわれています。

症状の一例として、学習遅滞、語彙力の無さ、

協調性の欠如などがよく問題視されますが、

身体面に関してはあまり着目されることが

ありません。

それは、身体面に言及してしまうことがプライバシー

踏み込むことになり、保護者やご本人と支援者との関係性

が崩れかねないことを危惧してのものだと思われます。

けれど、発達障害における心と身体の関係性留意しなくてはならない

ことだとわたしは思います。

 

例えば、兄弟で、同じものを食べているはずなのに、

一人だけ発育が遅い背が小さいといったことはありませんか?

際立って食べているわけではないのに、お腹だけがぽっこり出ている。

予防接種を受けているのに、毎年のように感染症にかかってしまう。

勿論、そういったことがあると全て発達障害だというわけではありませんが、

発達障害の原因と考えられている一端には、感染症環境的要因もあるので、

特有の症状の発現として身体に出てしまっているという可能性もあるわけです。

 

しかしながら、大切なことは身体面から発達障害の可能性を察知することでは

ありません。

大切なのは、

身体的変化が少しでも感じられた際には、

心の成長も伴うということを

意識しておくことだと思います。

 

児童が対象の場合、判りやすいのは二次性徴です。

女の子の場合、初経。

男の子であれば、髭や脛毛が生え始めた時。

身体の変化に伴って、心にも変化が生じます。

その変化を当たり前の成長として受け取らずに、心に刺激を与えてあげること

で、発達障害の症状がぐーんと緩和されます。

 

これは逆もしかりで、心に刺激を与えてあげていると、身体の成長も

促進されます。

なので、大人になってから発達障害と診断された方においても、

心に刺激を与えてあげることで、

ニキビができづらくなったり、

精神疾患を含めた病気に罹りづらくなったりといった

身体的な変化が見られ、症状が緩和されるとわたしは考えています。

 

では、具体的に心への刺激とは何かというと、一番は夢中になれるもの

見つけることだと思います。

映画、アニメ、ゲーム、アイドル、スポーツ……

どんなことでも構いません。

ご自身が楽しいと感じられることを誰かと共有することが出来れば、

心に刺激を与えられます。

ポイントは、誰かと共有することです。

独りで夢中になっていても、息抜きにはなるかもしれませんが、

症状の緩和には繋がりません。

まずは、面白いと感じられるものを見つけ

それを詳しく知っていき、

誰かと共有する。

この段階を踏むことで、心への適切な刺激になります。

 

他にも、進学就職転居といった環境の変化

恋愛感情を抱くといったことも心への刺激です。

けれど、これらは躓くこともあるため、

必ずしも症状が緩和されるとは限りません。

 

そのため、ねこ屋カウンセリングでは、

相談に来られた方に何か夢中になれるものはないかを

一緒に探すといったことをします。

相談者様のお話の中から、

趣味興味発展性をもたせて考えていただくことで、

心に刺激を与え、前向きな考え方を模索します。

そもそも、カウンセリング自体が心への刺激になりますが、

カウンセリングは上記の環境変化同様

自身と向き合うことで心に負担もかかるので、

同時進行で日々の生活での心の刺激も与えていく必要がある

と考えています。

 

心の刺激という言葉を使っていますが、

これは脳の神経伝達物質である、ドーパミンセロトニン

分泌をあげることに繋がることです。

そのため、発達障害だけではなく、鬱病などの精神疾患にも

効果があると考えられます。

 

カウンセリングはハードルが高いと思われがちですが、

わたしは、カウンセリングを通して一人でも生きづらさに

苦しんでいる方が前向きに生きていけるようになればと

思っています。

夢中になることを見つけることは、ご本人、支援者共に

日頃から模索することが出来ます。

今、日々が生き苦しく明日が暗く感じている方の

道標になればと思っています。